電力会社を辞めた理由②

どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由②についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由①の続編です。)

金銭的待遇が良くない

意外に思われるかもしれませんが、電力会社の給与水準は、世間一般で想像されているほど良くはありません。

2018年3月期ベースの有価証券報告書にて、10電力の平均年収は約750万円となっています。

(最高が東京電力の802万円、最低が北陸電力の667万円。)

震災直後の平均年収が約700万円であったことを考えると、一旦は最悪期を脱していますが、私が入社した2008年3月期ベースでは平均年収が約800万円であったことを記憶しています。

(高卒入社でも人並みに頑張り、まったり高給で平均年収800万円と言われれば、誰でも騙されます。)

この平均年収に関しても、40代以上のおじさんが基準であり、30代未満(特に20代)の薄給振りには泣けてきます。

(後日、電力社員時代の私の年収について、レビューする予定です。)

その内訳の代表となる賞与についても、年間で4ヶ月程度が通常であったものが、3ヶ月程度以下が当たり前となっています。

(高年収である自動車業界や化学業界の場合、5ヶ月または6ヶ月程度が当たり前のようです。)

また、電力会社は基本給が安く、残業代と各種作業手当で稼ぐスタイルが殆どであるため、残業規制があるとたちまちデフォルトを起こします。

(休日出勤や深夜作業を含む残業ありきの生活水準に、社員が慣れ切ってしまっている。)

殆どの職場では時間外の上限が45時間であり、特にフレックスタイム制を適用している職場では、マイナスフレックスを強制活用させられて、時間外の調整をされます。

(コアタイムがなくなってからは、一日の最低出社時間が1時間となり、意味もなく1時間だけ出社することで、6時間40分のマイナス。)

宿直後には、俗称でスーパーフレックスと言う、常軌を逸した使い方もありました。

(定時である翌8:40から9:40までの1時間のみ出社扱いとして即退社、休憩時間の始まる12:00に午後半休を取得することで、2時間20分のマイナス。)

日直と呼ばれる日曜・祝日の勤務については、かつては莫大な手当(日直+宿直で20,000円超え)がありましたが、土勤と呼ばれる土曜勤務の場合と同様に、指定休日と呼ばれる代休を取得させられるだけとなりました。

(土日祝完全休日は完全なる嘘で、週末や長期連休のプライベートは、もれなく破壊されます。)

これらは現場での業務(現業)に就く社員の給与体系ですが、営業系(事務系)の社員は作業をすることは当然ありませんし、宿直や深夜業務もありません。

よって、技術系と比較すると、平均年収は大幅に下がります。

ですが、日頃から命を賭して現場で働いている技術系社員を考えると、事務所や客先で定例的に接客するだけの事務系社員の待遇は、雲の上の存在であると言えます。

(技術系の待遇は、仕事の内容や求められる水準に対し、割に合いません。)

事務系においては、難関大学を卒業後に入社している、一部の優秀な社員に取っては年収が安過ぎるぐらいですが、高卒入社の社員に取ってはこれ以上ない天国かと思われます。

その他にも、経営効率化の名目により、近年では各所にメスが入れられています。

具体的には、保養所の廃止、持株助成金の助成率引き下げ、寮・社宅利用料の引き上げ等により、実質的な所得は更に減少しています。

保養所については何度か利用し、1泊食事付税込7,000円弱で、旅館やロッジに宿泊できました。

極めて豪華とは言えませんが、湯快リゾートや大江戸温泉物語等の格安旅館と比較すれば、多少マシなレベルです。

(ハイシーズンに関しては、毎週末予約で埋まっており、なかなか予約が取れません。)

持株助成金の助成率については、10%から5%に格下げされています。

ちなみに、私が入社した当時は通期配当が50円もあり、高利回りの安定株と騙されて、最終的に300株分の大損を扱きました。

(入社時に2,500円程度だった株価は、震災後に1,000円台を割り、退職時点で1,800円程度となりました。)

偶然ではありますが、震災直後に退職を決断しなかったことについては、自分自身を褒めてやりたいです。

(現状の株価が1,000円台前半であることを考えると、退職・転職時期としては適正で、先見性の目があったと考えます。)

元々の寮・社宅利用料については、会社都合での入寮は、税込4,000円弱、社宅は税込20,000円弱~税込30,000円弱でした。

これが、税込8,000円弱、税込40,000円弱~税込45,000円弱となったようです。

(参考までに、元々の自己都合での入寮は、税込13,000円弱、社宅は税込50,000円弱でしたが、こちらについては特に引き上げしたとの情報は入っていません。)

それでも、寮の場合は民間で賃貸を契約するよりはまだまだ安いです。

しかしながら、めぇめぇマネーの記事にもあるように、洗面、歯磨き、風呂等の水場で、四六時中先輩や同僚と顔を合わせることが、何よりも大きな苦痛となってきます。

社宅の場合は、金額だけを見ると、民間で賃貸を契約するより遥かに不遇です。

(畳は擦り切れ、フローリングは剥げ、常にGとの戦いであったと先人たちが仰っていました。)

そのことも起因してか、持家に対する住宅手当は一切ありません。

(そもそも、地方では持家であることが殆どであり、独身または単身赴任者向けの寮と比べると、社宅に入る人は意外と少ないです。)

拘束時間が異常

電力会社の配電系社員には、宿直と呼ばれる当直制度があります。

これは、定時である17:20から21:00までは時間外扱いで、21:00から翌8:40までが宿直扱いとなります。

宿直に関しては、元々は時間外扱いの分も、宿直手当の範囲でした。

(宿直扱いの時間が減り、約8,000円が約7,000円に削減。)

一見すると、増収したように見えますが、全くもって逆です。

月々の時間外が45時間未満となるようセーブされるため、普段の業務を効率化(サービス残業または手抜き)するよう、圧力を掛けられます。

(44時間50分での、グレー申告が多い。)

当日の8:40から翌12:00までの連続27時間20分の拘束時間が標準で、推奨されている午後半休が取得できない場合は、連続32時間40分の拘束時間となります。

(その後、20時まで残業し、連続35時間20分の拘束時間となったことがあります。)

メーカーの工場での2交代制(3交代制)や、警察官や消防隊員の当番制と比べると、遥かに劣悪な環境であることが分かります。

(電力会社の見かけ上の有休取得率が高いのは、無理のある勤務体系と一部の不真面目な社員によって消化されているためです。)

更に、宿直は時間外に含まれないと言う、理解しがたいルールがあります。

月々の時間外が45時間であったとしても、2日間の宿直(15時間20分*2)を含めると、実態としては75時間40分の実働です。

繁忙期が重なり、月々の残業時間が60時間であれば、90時間40分の実働となります。

(労働基準法って、何だ。)

その他にも、20分以内の出退社は除外時間となるため、1日あたり最大40分、1ヶ月22日勤務で14時間40分のサービス残業があります。

(現職である転職先のメーカーでは、1分単位で時間外を請求できます。)

よって、電力会社では普通に働いているだけで、あっという間に過労死ラインである100時間を超えます。

(業務だけでなく人間関係にも疲弊し、鬱病に罹患する社員も非常に多いです。)

時給換算を行うと、電力社員がいかに効率の悪い職業であることが、見て取れます。

客層が悪い

技術系では最も顧客に近いため、配電系社員はまさにこの影響を受けました。

基本的にはBtoC、BtoBであっても、中小零細企業相手が殆どのため、BtoC並のお客様応対が基本となります。

現場に行くと、電力会社に対するありとあらゆる不満をぶつけられます。

(原発の対応、カラスの糞害、電気料金未払いに起因する供給停止解除の遅延、電柱や支線の支障クレーム等。)

ちなみに、停電や漏電が発生する住宅については、ゴミ屋敷や猫屋敷等の劣悪な環境であることが多いです。

(靴下を捨てた回数は、途中で数えるのをやめました。)

汚物まみれの浄化槽ポンプの漏電や、分電盤の中にGやネズミの死骸が引っ掛かっている程度は序の口で、ヤクザ・チンピラによる軟禁・拘束や、火災現場での消火活動阻害防止のための緊急停電作業では、ほとけ様に直面する社員もいたようです。

(宿直のたびに火災に遭遇する稀有な私でも、さすがに直面することはなかったのが幸いでした。)

参考ですが、10代後半の頃に、街宣車が停車されている右翼の住宅の停電を直したことがあります。

(部屋の中には、昭和天皇の写真や戦争に関する物品が多々ありましたが、特に危害を加えられることはなく、人の良いおじさんでした。)

電気の世界では、電圧階級が高いほど偉いことが多く、仕事の内容や設備の安定性も段違いです。

よって、良くて高圧6,600V以下、殆どが低圧100Vや200Vの仕事が主である配電系社員は、最も不遇でありますので、就職先としては絶対におすすめできません。

(偶然ながら、私の場合は比較的潰しが効く職務環境にあったことで、命拾いをしました。)

 

以上、電力会社を辞めた理由②についてご紹介しました。

電力会社に対する不満は、星の数ほどあります。

電力会社を辞めた理由③にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。






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