電柱の装柱【京都編①】

どうも、しそです。

今回は、電柱の装柱【京都編①】についてご紹介します。



編集の経緯

先日、更なる好条件での労働を模索するため、京都府の某社へ訪れました。

(ヘッドハンティングと思われる、良案件。半ば趣味の面接旅行。)

受験結果としては、当然ながら120%合格間違いなしの手応えです。

(来週早々には返事が届きそうなため、結果は追ってご紹介。)

面接を待つ間に、少々の待ち時間が発生したため、私の趣味である配電設備の巡視を行って参りました。

(ほとんどビョーキ)

電力会社によって十人十色である、電柱の装柱。

その奥深さと美しさについて、ご紹介します。



空中分岐(空分)による、高圧線の分岐。

電力会社によっては、柱間引込(中間引込)とも呼ばれる。

最新鋭の高圧水平T分岐ポリマースペーサではなく、取って付けたような磁器碍子

本柱間支線に、無理やり高圧ピン碍子(通称:6号ピン)と高圧耐張碍子(通称:ストレン)が架線されている。

前職の電力会社においても、ごく稀に目にしたことがあるものの、基本的には採用されない工法。

(本当かどうかは分からないものの、風に揺られて金属疲労が蓄積し、高圧線が断線すると聞いたことがある。)

高圧線には、気休め程度の落下防止装置が取付されており、そもそも張替する余裕すらないものと見受けられる。

(線種によっては、より線の内部に水気が浸透し、素線が劣化して断線する。)

電柱番号札までは確認しなかったものの、おそらく手前側は電力柱。

その根拠として、柱上に送り出しの高圧気中負荷開閉器が設置されている。

建物の1Fは店舗部分で、2F以上は住居部分。

借室電気室によって、各戸へ低圧電灯(照明)・低圧電力(動力)が供給されていることだろう。

なお、今どき時代遅れの開放形

その後の保守管理を考えると全閉形が望ましいが、そこはケチくさい大阪商人の会社。

(架空線では専有面積にとらわれないため、高価かつSF6ガス漏れの懸念のある、高圧ガス負荷開閉器はあまり採用されない。)

イニシャルコストさえ安ければよく、電力品質など二の次三の次。

保守的な性格も相まって、会社の内なる思いが設備の節々に現れている。

 

先ほどの写真にも見切れている、奥側の電柱。

隣地コインパーキングの、先方第一柱と思われる。

コインパーキングだけでは、50kW以上も使用するとは到底思えない。

よって、大通りに面した飲食店及びカラオケ店との、サンコイチ引込になっているものと思われる。

このような受電形態は、最悪。

デマンド管理や電気料金の精算が煩雑で、何故か雇われの電気主任技術者が計算をやらされる。

(テナントビルも同様。御愁傷様としか言いようがない。)

仮に証明用電気計器(子メーター)があっても、おそらくまともに検定されていないだろう。

見慣れない腕金かつ三角配列で引込されているが、高圧引込線の線間離隔が全くない。

(最も短絡しやすい、先方PAS電源側の高圧ジャンパー(縁回し)部は、棒状の高圧垂直ポリマースペーサで線間離隔を確保している様子。)

その構造は、カワソーテクセル高圧狭線間引留金物に似ているが、微妙に異なる。

現場の配電マンの感覚では、握り拳一つ(約10cm)あればヘーキヘーキとよく言われるが、果たしてそうだろうか。

一般的に、配電装柱によく使われる軽量腕金(アーム)の長さを考えると、0.95m・1.5m・1.8mのものが多い。

最もよく使用される、1.5m中留めでの装柱を行った際の有効距離を考えると、長辺側では0.9m、短辺側でも0.4mはある。

そう考えても、やはりこの線間は異常。

百歩譲っても、線間に磁器製スペーサ(一般用三角スペーサ)を挟み込む必要があると考える。

なお、比較的新しい被覆ありの巻付バインドであればまだ良いものの、被覆なしの同左を使用して長年経過すると、食い込んで充電し普通に短絡する。

迂闊にも、直営にて屈曲部での取替を試み、配電線事故を起こした挙句、絶縁上衣ごと丸焼けになった電力社員を知っている。

(当然ながら、研修センターに飾られる。未来永劫、後身へと語り継ぐ災害。)

なお、柱上に先方PASはあるものの、VCTは見当たらず。

建屋側の、キュービクルまたは電気室内に設置されているもの(参考資料:P.9)と思われる。

個人的には柱上にある方が、取替の際に高所作業車で吊れるので、有利と考える。

(わざわざ、専用のキュービクルを一面用意する方が高コスト。運搬も困難。VCTの真下に、高圧進相コンデンサを設置されるともう最悪。)

そもそも、関西電力は他電力と違って、先方第一柱の第一腕金も自前で装柱する。

(参考資料が見当たらず、恐縮。腕金自体も、電柱に直接ボルトを挿し込む簡素な仕様。)

その気質からも、サービス精神が旺盛な会社とは到底思えない。

よって、高圧引込線の角度を、内線工事施工者に振り回されたくない短気な性格と想定。

彼らは、企業の雰囲気としても終始強気な姿勢。

出迎え方式と呼ばれる、高圧需要家の高圧ケーブルが電力柱に立ち上げされる引込方法を度々見掛ける。

(おそらく外線工事施工者のスケジュールが合わず、内線工事施工者に無理を言う。)

このような事業所について、受託する電気主任技術者としては、もう最悪。

電気主任技術者側としては、できることならば電力柱には昇柱したくはない。

電力会社側としても、他者設備が共架されていると、電柱の移設等が発生した際に非常に厄介。

できれば避けたいものだが、東名阪の電力会社管内には死ぬほど設置されている。

御臨終。

合掌。

 

以上、電柱の装柱【京都編①】についてご紹介しました。

電柱の装柱【京都編②】について、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。