電力会社を辞めた理由㉒

どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由㉒についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由㉑の続編です。)




奴隷扱いの設計担当

運良く(運悪く?)、女性社員の婚期や妊活の時期がずれ、配電工事技能教育を受講できた場合。

その場合でも、架空線設計担当(外線工事の設計書作成、電柱敷地の用地交渉)しか任されません。

設計担当は、普通にしていれば配電系の誰もが通過する担当。

一見、花形のようにも見えますが、その実は会社の奴隷です。

私が入社以来、最も忙しかった入社6年目(工程担当)の、平均残業時間45時間を余裕で超えます。

(電力会社の年収③を参照のこと。)

電力会社を辞めた理由②でも多少紹介しましたが、電力会社で言う45時間の残業は、実態としては75時間40分。

(付けられる分だけで、と言う蛇足な補足。)

年中繁忙期のため、60時間の残業は、90時間40分。

80時間の残業は、110時間40分。

100時間の残業は、130時間40分。

1ヶ月22日勤務としても、1日4~6時間の残業。

実際には月に2回の宿直があり、土日祝も関係なく出勤。

宿直明けも帰れず、30時間以上の連続勤務となることが多々。

到底、理解のできない働き方で、全ての担当の中で最も精神的に病みやすいです。

そして、設計担当の誰もが口を揃えて言うことが、

「我々は、図面を書くことが仕事ではない。お客さんとの用地交渉が、9割。」

これ。

現在、我が国では全国的に緊急輸送道路を中心とした、無電柱化(地中化)の流れが急速に進行しています。

(国土交通省及び小池 百合子東京都知事を筆頭。電柱・装柱マニアとしては、素直に憎い。)

by カエレバ

 

これらは、国土交通省の所管する道路(国道)が主体ではありますが、当然地方自治体の所管する道路(県道・市道・町道)も右に倣えです。

よって、最後の砦である、道路への電柱新規建柱が非常に困難となりました。

その結果、どうなるか。

ただでさえ、用地交渉が困難な民地(一般住民の宅地、企業の敷地)への建柱が避けられなくなりました。

今までは、道路管理者(国土交通省・地方自治体)であれば、平日日中にアポ取りが可能。

公益事業である電気事業、電力会社の信用を以ってすれば、比較的交渉はスムーズ。

しかしながら、民地の所有者は、平日日中は働きに出ています。

よって、用地交渉の基本は、仕事から帰って来る平日の夜間。

もしくは、休日の昼間。

用地交渉が進まなければ、外線設計も進みません。

震災以降、地に落ちた電力会社の信用。

現場に向かうだけで後ろ指を指され、一に原発、二に原発。

一度や二度の交渉で建柱位置が決まることは稀で、外線工事を回避することも多々あります。

(引込線の引込柱を電源側に変更する、通称:引変。大概は、一時しのぎにしかならない。)

運良く、電柱が建つ位置さえ決まれば、後は定例的なコピペ。

ただし、電力会社を辞めた理由①でも多少紹介しましたが、COBOLベースの黒板(DOS画面)のような営配システム。

(朝は、7:50にならないと起動できない。夜は、21:00以降は機能制限。22:00以降は立上げ不可能。ソフト起動時間の隙間は、非効率な紙ベースでの作業。)

これと連携される、配電マッピングシステムと呼ばれる、これまた専用のCADソフト。

(同時アクセス数に制限がある、最低なソフト。使い心地も、汎用性も皆無。ただし、情報収集のため24時間立上げ可能。)

いくらコピペとは言えども、こんな萎びた化石のようなソフトで図面を作成していては、効率良く事務処理をすることなどできるはずもありません。

(2020年4月分社化に伴い、システム改修が大幅に遅延。益々、救えない会社に。)



マンパワー頼みの業績評価

自分の管理区(設計エリア)に発生した拡充(電気申込)、改良(支障移設)、修繕(設備保全)の全てを、設計担当の副課長が各担当者に割り振りします。

極め付けに具合が悪いのは、個人の業績となる評価対象は、実際に設計された外線工事の工量。

電力会社を辞めた理由⑲でも多少紹介しましたが、工量とは医者で言うところの診療報酬点数です。

各担当者はとにかく残業をし、自分の社員番号に紐付いた工量を上げる。

それこそが彼らの、奴隷としての使命です。

(悪知恵を働かせ、工量をチェックされる月初を目掛け、月末に工量だけをふかしてすぐに戻す担当者もいました。)

そのため、いくら効率的に日中に業務を終わらせていたとしても、無駄に時間を掛けて工量の高い工事ばかりを選んで仕事している担当者には負けます。

(高圧線更新の設計書は、非常に美味。敷地交渉が不要で、同サイズの電線を入力するだけ。外線施工者も現場で延線車を回すだけで儲かり、楽。)

当然、課長や副課長は、後者の働き方を選択する社員の業績を評価します。

(内心では、今の時代にはそぐわないと思っている人がいても、自分たちもそうやって乗り越えて来たと言う、大多数の空気に飲まれる。)

これらのことから、配電保守の現場で酷使されて来た、心身ともに肝の座ったはずの男性社員ですら普通に病みます。

電力会社を辞めた理由③でも多少紹介しました、ビール瓶が重たくて早く中身を注ぎたい先輩ですら、耳が聞こえなくなる程の心労を受けていました。

そんな猛者が蔓延る現場に、女性が放り込まれたらどうなるか。

もう、紹介する気も起きません。

電力会社を志望する、学生の皆さん。

特に、女性の方。

絶ッッッッッ対に、入社してはいけません。

これは、配電部門に限った話ではありません。

今すぐ引き返し、真にホワイトな優良企業を、選択しましょう。

 

以上、電力会社を辞めた理由㉒についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由㉓にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。