電力会社を辞めた理由㉖

どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由㉖についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由㉕の続編です。)



事故復旧と緊急呼出

電力会社の配電部門における主たる仕事は、高圧6.6kV以下の配電設備の保守・運用です。

地方の電力会社では、未だに電柱を用いた架空線設備による電気の供給が、大多数を占めます。

(電力会社を辞めた理由㉒を参照のこと。憎き、国・都。一部の街中では、路上機器を用いた地中線設備による電気の供給。)

各事業所(支店・支社・営業所)に、管理区と呼ばれる持ち回りの保守範囲が存在しますが、その端と端では片道50kmはざら。

(最近では、電力ネットワークカンパニー○○支社・電力センター、送配電統括センター、送配電支社等と呼ばれている様子。)

その理由として、元々は各地に営業所が点在していたものの、固定費削減を目的に安易に閉鎖。

日頃の業務は、サービス施工店への外注。

あるいは、閉鎖対象外となった遠方事業所からの、電力直営社員の出向。

もちろん、停電復旧までの時間は長くなり、供給信頼度は大幅に低下。

(渋滞に巻き込まれ、定時までの帰社は困難。無駄な運転をする時間が、とにかく惜しい。)

保守1・2担当と、およそ半分のエリアで区切っていても、配電線事故が同時に発生した場合に所属はお構いなし。

それでも人員が不足する場合は、配電保守以外の担当からも、応援を貰います。

(配電、皆兄弟。特に、設計担当者は自分に割り当てられた短納期の仕事を放っておいてまで応援。戻って来てから残業、泣ける。)

そんな配電線の系統は送電線とは違い、その供給ルートが面的(樹枝状)に広がっています。

よって、その亘長が理解ができないほど長く、保守に不便で非効率です。

(私が所属していた電力会社の配電設備の亘長は、送電設備の亘長の10倍以上。赤字線路だらけ。)



死の組

配電線事故が発生するタイミングは、平日日中とは限られません。

(何故か謀ったかのように、人員の少ない休日や夜間に多く発生することが多い。)

それでは、どのようにして人員を確保するのか。

電力会社を辞めた理由⑦でも多少紹介しましたが、宿直における人員は、たったの5人。

(副課長は指令直として現場へ出向しないため、実働は4人。)

よって、第一陣として出発できるのは、最大でも4人。

その間も、現場での不点保修(故障直し)やその他依頼(見回り)の要件は尽きません。

この状況を打破するためには、どうするか。

漏れなく配電系社員は、A~Gまでの7グループを事前に組まれます。

到着時間の目安となる住所や、個人の技術・技能レベルを勘案し、戦力差がなるべく均等になるよう、平均化されたグループです。

(それでも、異動等の欠員補充で次第にアンバランスに。)

このグループを、一週間で7分割して割り当て。

当番の日、配電線事故が発生した場合には、最優先で緊急呼出。

システムにより、グループ全員へ同時に電話自動音声を発信。

着信した社員は、○時間以内に出社可能や、出社不可能を番号で選択。

(何故か配電線事故が発生するグループは、極端に偏る。日頃の行いか。)

当然のことながら、当番の日の飲酒はご法度です。

(構わず飲むおじさんほど、酔ったまま現場に出たがり。後輩の運転する助手席に乗り込んで、現場に着くなり暴れまくり。)

このような、明らかな待機・拘束を会社から命じられていながらも、それに対する手当は一切なし。

(会社からの社用携帯の支給もなし。状況確認のため、折り返し電話連絡する通信費は、自己負担。)

月2回の宿直。

月4回の深夜作業。

そして、不定期の緊急呼出。

仕事が終わり、会社から帰っても、息をつく暇すら与えられません。

ただし、これでもまだ改善された方。

その昔は、事業所の近くに住む若年者から順に呼び出されていました。

(特に、寮生。前日の指令直との引継ぎは皆無で、連日呼び出されるともう地獄。)

「技術者として、先輩から呼び出されるようになってこそ、一人前。声も掛からないような社員にはなるな。」

これが配電における、伝統的なパワハラ。

私のようなゆとり社員が大多数となる後世には、その内に誰も出社して来なくなることでしょう。

 

以上、電力会社を辞めた理由㉖についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由㉗にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。