電力会社を辞めた理由㉗

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どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由㉗についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由㉖の続編です。)



直行直帰不可

前述の通り、ただでさえ非効率な設備の運用をしている配電部門。

それに対し、現場の仕事のやり方についても、一向に改善の兆しが見られません。

例えば、高圧需要家の送電に伴う、VCT(電力需給用計器用変成器)&WHM(電力需給用複合計器)の検査。

現場が、自宅のすぐ傍であったとしても、一旦は事業所へ出社。

社用車へ乗り換え、現場へ出動。

無事に仕事が終われば、事業所へ戻って書類整理をし、自宅へ帰宅。

一日の作業の内、その殆どが自動車の運転。

高圧送電日が平日であれば良いものの、休日にこのパターンに嵌ると、もう最悪。

それでも直行直帰は許されず、とにかく出社することが社内ルール。

(現場に近い課長・副課長であれば、ごく稀に自己責任で認めてくれる場合も。その場合は、前日にマイカーへ腰道具を積んでおく。)

テレワーク推奨の時代に、事業所なんかいらねえよ。



あえてのマンパワー

数々の記憶について、思い出しただけでも腹が立ちますが、これだけでは決して留まらないのが配電部門。

例えば、停電切替と呼ばれる開閉器(スイッチ)操作。

朝の5時や6時には事業所に集合し、現場には7時頃に到着。

電柱に昇柱し、引綱を引っ張り、手動でのON(投入)・OFF(開放)。

(電力会社を辞めた理由⑱を参照のこと。複数台開閉器柱の操作は、緊張が走る。)

電気の潮流を無停電で変更させるため、常時開の開閉器を、一時的にループ状態にします。

(投入してから、開放が正。開放してから投入すると、ヒューマンエラー停電。短絡容量=三相短絡電流としては、グレーなことも。)

8時半までには事前切替を終え、9時ちょうどに最後の開閉器を開放。

(自動開閉器の場合は、遠方制御で開閉器本体が開放されたことを確認し、子局を停止するための電源遮断&Uリンク抜き操作が必要。)

配電線の検電には、容易に伸縮が可能な、長谷川電機工業高圧検電器(HSTシリーズ)を使用。

(柱上よりロープを下ろし、先輩に結んで貰う。とにかく長く、取り回しが悪い。強風時は煽られ、悲惨。)

停電工事の開始前には、外線施工者にて短絡接地器具が取付されるまで確認。

(保護具・安全用品の選び方を参照のこと。柱上の絶縁電線には、クリップ式よりもフック式や締込式が向いている。)

また、停電工事の合間には、巡視や伐採の保守業務を宛がうことが多い。

(自販機やコンビニで飲み物を買い、雑談に勤しむことも多々ある。同乗する先輩の性格による。)

停電工事が終わる11時半過ぎには、高圧線の接続に誤りがないか、相接続を確認。

配電線の検相には、中継棒による延長が可能な、中部精機高圧検相器(DPF-6)を使用。

(高圧2回線の上段検相の際には、中継棒を複数連結する魔改造が必須。下段の分岐があると、必然的に高圧活線近接作業。)

問題がなければ、復電操作。

これらに際し、現役時代からたびたび疑問に思ってはいたが、柱上での検電・検相は高圧用電気絶縁ゴム手袋を装着するのみ。

(各電力会社の方針にもよるが、私の経験上は絶縁ゴム長靴の装着なし。)

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いくら間接活線作業とは言えども、長年使い古された検電器・検相器。

地絡・感電の恐れがゼロとは、到底言えない。

(当然、耐電圧試験なんてしたこともない。)

CF操作棒によるCFヒューズの操作も全くの同様だが、あれほど口酸っぱく言っていた二重安全(高圧絶縁用ゴム手袋+高所作業車)はどこへ行った?と言う感じ。

(全現場が、高所作業車の適用可とは限らないことによる矛盾。車両の台数にも限りがあり、何より軽自動車の方が狭い道路での機動性は高い。)

今後、電力会社が本気で働き方改革を考えるのであれば。

まずは、現場に設置してある、手動開閉器。

これらを全て撤去し、事業所からの遠隔制御が可能な、自動開閉器に更新すべき。

冷静に考えれば、無駄な時間や人件費を掛け、命を危険に晒してまでやるような内容ではないと、誰もがすぐに気が付くはず。

(仕事をするために、仕事を作っている。上位系は、とっくの昔に全数遠制切替。瞬投?やめちまえ!)

60年以上もの間、根性論やマンパワーに頼り切った、異常な業務フロー。

そろそろ、根本的に変えようよ。

 

以上、電力会社を辞めた理由㉗についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由㉘にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。