電力会社を辞めた理由㉝

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どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由㉝についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由㉜の続編です。)



名ばかりの安全最優先

電力会社の配電部門では、毎日のように危険な現場へ出動します。

安全最優先の建前上、電力社員は常日頃から安全には気を遣っています。

一日の始まりは、始業5分前から行われるラジオ体操。

(当然ながら、自発的・任意的ではなく、違法。社員から訴えられるまでは絶対に変わらない、悪しき風習。)

朝礼時には、家内備付のトラブル事例集から、当日と災害発生日を合わせて読み合わせ。

(キングファイル。語り継ぐ災害の寄せ集めで、重い・分厚い・読み辛い。曜日に関係なく、わざわざ365日分を綴ってある。)

また、大半の社員が自動車で現場へ向かうため、チーム全員で交通KYを唱和。

(ワンポイントKYは、飛び出し注意ヨシ!歩行者注意ヨシ!車間距離ヨシ!の使い回し。稀に、自転車注意ヨシ!)

ここまでは通例で、愚直にも意外とまじめにやっている。

問題は、この先。

本来、全社員がルールを学ぶ研修センターでは、現場毎・作業毎に作業班長(職長)がKY(TBM)を行うよう指導されます。

しかしながら、現場でKYが実際に行われることはありません。

(不安全行動の、オンパレード。)

結果、若年者が当日の作業内容を空想し、事前に作成しておくことが殆ど。

(複写式の紙ベース。紛失防止もあって、現場ではまず活用されない。)

仮に作成する場合であっても、雑工事(通称:雑工)と呼ばれる、3人以上の重作業に限られる。

(主な直営作業は、直接活線による直線スリーブカバーの両端テープ巻き。間接活線による高圧コネクタカバーの取替。重作業と言っても、言うほど大したことをしていない。)

反面、不点保修と呼ばれる、2人以下の軽作業では作成しない。

(活線近接となりがちな電線ヒューズの取替。間接活線によるCF遮断器の操作。思いのほか、危険作業は多い。)

このように、いい加減な安全管理であっても、実際に労災となるような大けがに遭遇することは少ない。

それは何故かと言うと、本人が持つリアルラックを含めて、配電マンたるセンスの一つであるから。

配電における安全とは、神頼み。

(当然、年頭の安全祈願には気合が入り、お神酒を啜る。飲酒運転だよ、それ。)

全くばかげているが、運のない者から順に、自然と淘汰される仕組み。

冷静に考えれば分かることだが、命を賭してまでやるような仕事など、世の中には存在するべきでない。



絶えない生傷

労災に至るような大事故がなくとも、擦り傷・切り傷等の目立たない小傷を作ることは、電力社員にとっては日常茶飯事。

(電力会社を辞めた理由⑪を参照のこと。下請けである外線施工者は、発注者である電力会社にいらぬ気を遣い、頻繁に労災を隠ぺい。)

例えば、電柱に昇柱する際。

脚部が、足場ボルトに接触することによる、打撲・打ち身。

(近年、NTT仕様に統一。冬季は凍結し、滑落の恐れ。十中八九青黒い、新入社員の膝回りと太もも。)

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これは特に、作業に不慣れな新入社員に多いが、20代後半~30代前半の中堅となっても消えない青痣。

(30代後半ともなれば、自らが昇柱する機会は減り、後輩に昇らせることが多い。)

この理由としては、そもそもが電柱の規格(足場ボルト用の穴)に問題があるように思える。

通常、足場ボルトの間隔は、左右で45cm、上下で90cm。

成人男性の膝下の長さを、基準とすると。

身長165cmであれば45.1cmと丁度であるものの、170cm以上では46.5cmと明らかに不足。

(最近の若い子は、175cmオーバーのシュッとした男子が大多数。羨ましい限り。)

普通に昇るだけで、足場ボルトと膝小僧が衝突。

(電柱上ではポーカーフェイスを気取り、入浴の度に疼く傷。体育会系の男子であればさして気にならずとも、嫁入り前の女子は傷物に。)

余談だが、電柱の第一足場ボルトは、地表上1.8m以上であることが電技解釈(参考資料:P.64)で求められている。

通常、電柱に昇るためには、CP昇降器あるいは電柱昇降用1連はしごが用いられるが、車両によっては搭載されていないことも。

(設計担当の車両には、殆ど搭載されていない。保守担当の積み忘れは、致命傷。)

その際は問答無用、驚異的なフットワークで素昇り。

(意外にも、パワー系の重量社員ほど辛い。モヤシ系で身軽な私は、案外と容易。それでも、無理して昇ることによる腕・肩へのダメージは計り知れない。)

鬱蒼と茂る林の中では、樹木の枝が体の節々に引っ掛かり、刺し傷。

(迂闊にも、軽装で飛び込む若者。電柱に昇らない時は、編上作業靴を履かない。結果、スニーカーソックスで、くるぶしを傷める。)

無論、マダニセアカゴゲグモ等の危険生物に対する知見も、非常に薄い。

(いつか起こる災害。搭載装備は、ドクターヘッセル インセクト ポイズンリムーバー 00050008のみ。刺される前提では、役に立つはずがない。)

伐採作業においては、長鎌、手ノコ、鉈、エンジン式チェーンソー、油圧式チェーンソー等の刃物による切創。

(電力会社を辞めた理由⑧を参照のこと。刃を研ぐ技量もなく、手入れもいい加減。せめて、前掛けぐらいは買って欲しい。)

前述の通り、深さ2m超えの水のない側溝へ、前のめり墜落。

また、藪から出たアシナガバチに、成すすべもなく上唇を刺咬。

(電力会社を辞めた理由⑩を参照のこと。思い起こすだけで身震いする、ホラー。)

日頃から、ヒヤリハットの連続。

激務や危険作業は若手任せで、良いとこ取りのおじさん達。

管理監督能力、ゼロ。

平素から酒ばかり飲み、ハインリッヒの法則を忘れたのかなぁ。

 

以上、電力会社を辞めた理由㉝についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由㉞にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。