電力会社を辞めた理由㊱

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どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由㊱についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由㉟の続編です。)



地上では素手

電力会社の配電部門では、低圧活線作業(通称:低圧充電)と呼ばれる危険な作業を頻繁に行います。

低圧引込線工事では、電柱上での縁開放(切断)・縁接続。

(基本的には引込口開閉器を開放してから、無負荷状態で行う。稀に、アークをバチバチ飛ばしながらも、接続しなければならない状況もある。)

低圧計器工事では、メーター二次側電線の離線・接続。

(引っ越しに伴う、全廃・再新。あるいは、電気料金未払いに対する、供給停止・解除。大概はブレーカーが入りっぱなしで、瞬時の接続が必要。)

後者に関しては、研修センターで行われる新入社員教育において、全社員が挑戦。

(事務系の女性社員も対象。その昔は、電柱の昇柱訓練も。)

「(計器用端末キャップの)割れ目は、奥側になるように!って、若い女子に指導しちゃったよ~大丈夫かなぁ~。」と、後に冗談めかして語る、配電部門の指導員。

(完全なるセクハラ行為。幸い、配電同期に女性社員がいなかったことが救い。)

酒の席では冗談まじりながらも、研修に取り組むその表情は皆、真剣。

ところがいざ現場に配属されると、見本となるべき先輩社員は、ヘルメットなし、面なし、素手での作業が当たり前。

(保護具・安全用品の選び方を参照のこと。諸々の理由はあるにせよ、その本質は手抜きと慢心。絶縁用保護具を装着すると、笑われる。)

そして、前述の計器用端末キャップ。

より線については、取付が必須であると定められているのに対し、そのままぶっ挿す始末。

(電技解釈や内線規程には、一切記載なし。メーター部分での接触不良防止と、お客さま設備である内線を潰さないためのローカルルール。)

また、再使用も不可となっているのに、平気で使い回し。

(歴戦のアパート・マンションでは、計器用端末キャップがねじの形に凹み、劣化して悲惨な状況に。)

それが何故か、現在では取付廃止に運用変更の舵取り。

契約ブレーカー(通称:SB)への取付同様、その昔は施工不良として手直しの対象であったのに、突然のルール変更で解せない。

(SBへの取付時は、面倒にも切断による長さ調整が必要。前例踏襲の文化でありながら、いざやめると決めたら早い。当然、それによる不具合が出ても復活は難しく、動きは鈍重。)

スマートメーターの容量にもよるが、遠隔による投入(入)・開放(切)操作が可能となり、端子ブロックの物理的な摩耗が少なくなる傾向にあるためだろうか。

(あるいは、単なるコスト削減か。60A以下は遠隔操作可で、電線の抜き差しが不要。120A以上は遠隔操作不可で、電線の抜き差しが必要。)

ちなみに、配電工事の現場では、端末キャップと呼ばれる資材が複数存在し、新入社員は困惑しがち。

高圧線用端末キャップ低圧線用端末キャップ低圧線用端末キャップ支線用端末キャップ

その目的も、使用用途も全く違うのに、この名前の付け方。

ニチアンさん、どうにかならんもんかねぇ。



いい加減な手入れ

配電工事の現場は、ハード面では多少改善される方向にあるが、ソフト面では何も変わっていない。

例えば、施工不良によるスマートメーターからの出火

東京電力管内では、発生した7件すべてがスマートメーターの端子部の締め付けネジの締め付け不足・緩み等に起因した放電により発熱・焼損と認定。

要するに、絶縁トルクドライバを使う文化がないと言うこと。

「マイナスで締めておけば、ヘーキヘーキ!欠相しないよう、中線は強めで!」

これが、現場の電力社員の認識。

(計器工事を受託する電工も、同レベル。当然、社内指針にて必要な締付トルクが決まっているが、無視。)

ちゃんとトルクドライバを使っていたとしても、そもそもが問題のあるトルクドライバ試験。

年1回は実施するよう、社内指針にて定まっているが、当然やっていない事業所が多い。

(保修車に搭載されている分だけ実施し、応援用の内線バッグに入っている分は、存在すら忘れられがち。)

運良く実施する場合でも、その判定は使い古しのトルクドライバ試験器。

校正?ナニソレ状態で、正確な値が出ているかどうかは、未だに不明。

これは、手動式圧縮ペンチ(通称:赤ペンチ)の点検についても同じことが言える。

アナログ体重計に押し当て、試験者の感覚で良否判定。

ダイスの噛み合わせについても、まともに測ろうとしない。

また、交流検電器についても、検電器チェッカを使用せず。

(そもそも、検電器チェッカのチェッカが存在しないため、その信頼性は薄い。)

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上記の通り、とにかく道具の手入れが全くできないのが、電力社員。

欠陥工事による事故が発生しようとも、時間が経つとエビデンスもなくなり、お咎めなし。

歴史は、繰り返す。

いい加減な、仕事のプロセス。

本当にそれが、良い加減?

 

以上、電力会社を辞めた理由㊱についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由㊲にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。