電力会社を辞めた理由(54)

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どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由(54)についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由(53)の続編です。)




効かぬ空調

電力会社の配電部門は、営業部門と一体となった事業所で執務を行います。

事業所の立地は、遠制用親局の設置制限のため、会社が成り立った昭和初期から変更がありません。

(電柱の装柱【京都編④】を参照のこと。配電線自動化用親局装置がネックとなり、運用しながらの引っ越しはほぼ不可能。)

結果、街中の狭い土地に、何とか建っているビル。

そのため敷地内に駐車場を確保できず、横断歩道を渡る必要があったり、左折入場限定だったりと大変に不便。

(高所作業車等の中型自動車の頻繁な出入りを考えると、消防署のような1階部分が車庫となった建物構造が理想。バケットにも雨・雪が入らず、合理的。)

従業員に与えられたワークスペースは、おおよそ1.44㎡(0.44坪)。

(1200mm幅の机に収まる、サイドワゴン。机上の整理ができない社員は常時開きっぱなしで、常設の資料置場となっている。乗っかっているのはもちろん、個人情報が詰まった機密書類。)

望ましいとされる一人当たりのオフィス面積約8.55㎡(2.57坪)を考えると、見るからにすし詰めの執務室。

何もかもがおおらかだった昔とは違い、各種業務に求められる精度は、量・質とも明らかに高い水準。

度重なるヒューマンエラー停電の度に、確認項目が増える各種資料。

(外線設計チェックシートに至っては、レ点を付ける速度の競技と化す。誤って斜線箇所をチェックすると、初めからやり直し。)

電力自由化により始まった、いわゆる新電力の申込受付は、新設された配電受付担当が出張る。

(事務系から出向して来た、片道切符社員との混合部署。うだつが上がらない配電系社員との相性は、意外と悪くない。)

職場環境改善のため、人員を増やそうにも上記の通り限られた延床で、これ以上の対応はできず。

(残された動線すらも削り、更に敷き詰められて行く机。徐々に薄まっていく酸素は、金魚鉢同様。人海戦術の終焉。)

電力不足を理由に省エネを推奨している手前、夏場の空調の設定は一律28度

(クールビズに科学的根拠はないと分かっても、一度決めたことは覆すことができない電力社員。)

結果、高温多湿でサウナ状態の執務室。

(個人机の扇風機・作業服の袖まくりは、お客さまの目に付くのでNG。我慢ができないおじさん達は、無視して実行。)

対外的にも、1階には電気工事店・電気主任技術者が申込書類を持って来るため、冷房温度を下げていると極端に目立ってしまう。

「お前らばっかり涼しいところで仕事して、何様じゃ!」と、電気屋の社長からモラハラ

(当の本人は午前中に申込を終え、午後からは喫茶店・パチンコ屋で涼む。)

火蓋が切って落とされた、我慢大会。

(屋外で汗をかいたおじさん達が蔓延り、さながら満員電車のスメル。)

普段なら容易にまとまる打ち合わせも、お互いにイライラが募りまとまらず。

怒り狂いながら仕事をしている稀有な職種は、この世に電力社員だけだと、真に思う。



乱入者の存在

配電系社員の執務する事業所には、電気工事店・電気主任技術者以外の第三者が紛れ込むことがある。

よくあるのが、電気料金未払(通称:ミシュウ)の清算。

基本的には初期対応のみ行い、本職の料金担当に後を引き継いで貰うが、平日20時~22時や休日は不在。

(電力会社を辞めた理由②を参照のこと。人々が休む間も、配電系電力社員は仕事の手を止めることはない。)

よって、時間外の出納は受け付けておらず、付近のコンビニで支払するよう促す。

(支払期限が切れていることが多々だが、無視して振込するよう依頼。システム的に受け付けなければ、翌日以降に振込票を再発行。)

この程度のイレギュラーは、序の口。

酷い時には、クレーマー・変質者・酔っ払いの類が、度々紛れ込む。

窓口でいきなり叫び出したり、電力社員に向かって怒号を放つが、その意を体する社員は皆無。

(一例:「俺は今日ここに自転車で来たのに、誰や持って行ったやつは!自転車がなかったら、うちまで帰れんやろうが!」)

相談担当・総務担当を中心に、お客さま(笑)を丁重に宥めるが、相手が聞く耳を持つことはない。

(中にはトイレに立てこもり、一向に出て来ない不審者も居る。)

余りにも目に付く場合は警察官を呼び出し、不法侵入で追放。

(定期的に湧く、Mob。一匹倒したところで、満足する経験値は得られない。)

この程度の出来事には、至って冷静な電力社員。

反面、想定を超える最悪のケースは、反原発の運動家との対面。

(揉め事を避けるため、打つ手なしの電力社員。相手の言いたい放題で、心身とも摩耗する一方。)

震災直後、事業所の前でデモ行進・座り込み等の迷惑行為は、日常茶飯事。

運悪く、デモ行進の時間帯と現場からの帰社時間が被ってしまったことがある私。

当日、課長から指示された対処法は、上着を脱いで遠回りし、裏口から入場。

(他の電力社員は事故防止のため、早退。)

これらのenemyにまで配慮し、前述の通り空調温度すら下げられない電力会社。

片や、上階の涼しい居室で、快適そうに談笑している事務系。

(上階に、来客が来ることはまずない。あっても、VIP。)

営業担当の執務室は広く、周囲との空間は十分に確保。

(椅子を引くと通行すら不可能となる配電系と違い、風の通りは良く不快指数は低い。)

また、総務担当に至っては、支店長・支社長等の重役が付近に居ることから、常に肌掛けが手放せないほどの冷房の効きと聞く。

柳に温風の、電力社員。

時は満ち、機は熟した。

付和雷同な態度を改め、粛清せよ。

未来に、死に水を残すな。

 

以上、電力会社を辞めた理由(54)についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由(55)にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。