電柱の装柱【大阪編③】

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どうも、しそです。

今回は、電柱の装柱【大阪編③】についてご紹介します。

(電柱の装柱【大阪編②】の続編です。)



線路用AS(気中開閉器)。

見渡す限り、開放形やVS(真空開閉器)が多い関西電力には珍しく、全閉形

(電柱の装柱【京都編④】を参照のこと。)

私個人としては見慣れたタイプで、最も安心できる開閉器。

ただし、経年劣化したASの指針は錆びて動きが悪くなり、入・切の中央を指し示すことが多い。

結果、現在状態が分からなくなる不良が多発。

(その昔は、活線近接作業にて、油を塗った糸を指針に擦りつけて注油。開閉器状態を確実に把握するために、充電部に導火線を近づける危険行為。)

引通し装柱(通称:通し)の低圧線は、未だに金属製の腕金で支持。

電柱の装柱【京都編⑥】でも多少紹介した通り、近頃の主流はセラミック製の低圧絶縁アーム

引留め装柱(通称:留め)だけでなく、通しにも使える優れもの。

関西電力管内では、上から順にP(動力専用相)・V(灯動共用相)・L(電灯専用相)・E(接地相)のように見える。

(余談となるが東京電力管内では、電灯線を追加した5線引きが主流とのこと。許容電流・電圧降下対策だろうか。)

その根拠は、配電規程や架空線工事指針により、基本的に使用電圧・対地電圧の高い順に上から架線するよう定められているため。

また、電圧相の碍子は白、接地相の碍子は緑を使用することから。

地方電力管内では、上から順にP(赤:動力専用相)・V(黒:灯動共用相)・E(緑:接地相)・L(青:電灯専用相)と架線。

L線が最下段となっている理由は、単相3線式による中性線欠相のリスクを、多少なりとも低減するためだろうか。

(クレーン・ユニック等、背の高い自動車がまず引っ掛けるのは、最下段の低圧線。)

何よりも興味深いのが、低圧線の留め。

腕金の両端より、多溝碍子のように低圧碍子を3コ連にして、手前側に延線。

(写真では、最上段が緑の接地相に見える。)

上記のルール、早々に崩壊。

適当すぎるでしょうよ、関西電力。




先ほどの低圧線の末端側。

引込小柱に腕金を継柱し、無理やり地上高を確保。

電源側から逆ハの時に延長され、線間は極端に接近。

仮に地上高が足りていたとしても、付近マンションのベランダとの側方最小離隔距離0.8mの確保は、通常の腕金では困難。

建障用防護管低圧ビニールシート縁回りゴム管(通称:ジャバラ)が巻かれているが、ぱっと見た限りその意図は不明。

(現場ではありがちな、外壁工事をしているわけでもなく。強いて言うならば飛び出し看板との上部最小離隔距離0.8mの不足や、弱電線との上部最小離隔距離0.6mの不足だろうか。)

Google マップのストリートビューを確認したところ、少なくとも2018年11月からこの状態。

JESC E2021(2010)によって、絶縁用防具の設置から6ヵ月以内に限り、臨時電線路に適合する防護具及び離隔距離の緩和が認められている。

ただし、6ヵ月を超える防護は、電技違反。

この様子では、2019年5月末に撤去される可能性は限りなくゼロ。

地中化しないのであれば、低圧ケーブルにすれば良いでしょうがよ。

ドケチ電力。

関西電力仕様の、スマートメーター。

(私の知る限り、このタイプは関西電力と九州電力のみ。残る8電力は、東京電力仕様に準ずる。そのルーツは、アンペアブレーカーの有無。)

赤色の単3マークが付いた右側の計器が電灯で、目印のない左側の計器が動力。

ハンディターミナルの使用によって、計器の出入庫作業が容易となった。

(QRコードが無線ユニット部・計量部・端子ブロック部の3箇所に取付けてあり、読み込むだけ。システムへの登録誤りも、大幅に減少。)

配電の現場では、お客さまを見分けるための手段として、電柱番号+計器番号の下三桁にて行う。

(0~999の1,000種類。ごく稀に、同一引込柱に同一計器No.が混ざることがあるが、発見された場合は改修対象。)

関西電力管内で用いる低圧ケーブルは、何故か住電日立ケーブル製が多い。

(製造元:タツタ電線)

その昔は、耐候性EV型ケーブルのスラットケーブル

最近では、耐候性CVT型ケーブルのニュー・スラットケーブル

外装に非鉛ビニルシースを用いているため、ぱっと見の外観はSV(VVR)にも見えるが、他に形容し難い独特な雰囲気を持つケーブル。

関西方面に出向いた際は、ぜひ目にしていただきたい、ご当地名物の一つと言えよう。

世にも美しい、縁廻し。

もちろん、ただの嫌味。

スペーサからスペーサへの、空中分岐。

高圧線を引き出すその装柱も、片出しかつ抱腕金の先端。

架空線工事指針では原則、スペーサの径間途中での電線接続は禁止。

(言わずとも、短絡事故防止の観点。)

無論、実際の現場ではそうも行かず、接続点多数。

やむを得ず接続する場合でも、接続箇所を各電線毎に30cm以上離し、スペーサとは50cm以上離すことが鉄則。

ところが写真の通り、接続点となる高圧コネクタカバーは、ほぼ同位置。

これが世界最高水準と言われる、日本の電力網の真実。

「power with heart」

接続位置、ヨシ!

 

以上、電柱の装柱【大阪編③】についてご紹介しました。

電柱の装柱【大阪編④】にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。