電力会社を辞めた理由(62)

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どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由(62)についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由(61)の続編です。)




自己満足の技能大会

電力会社を辞めた理由(60)でも多少紹介した通り、電力会社の配電部門には、配電工事安全技能大会と呼ばれる社内の競技会があります。

(年に一度開催される、通称:技能大会。早い話が、事実上の運動会。)

名称に多少の差異はあれど、どこの電力会社であっても存在する、脳筋以外には理解のできないイベントの一つです。

(配電部門に限らず、送電・変電・給電等の工務系部門にも存在。発電系部門の噂はあまり聞かないが、日頃から緊急対応訓練ばかりしていて、それどころではないのだろうか。)

大会の意義としては、電力直営社員の現場技術力向上。

選出されるのは、主に配電工事技能教育を受講したばかりの20代の保守担当が対象だが、中には30代の設計担当・技術サービス担当等の非現業から選ばれることもある。

(事業所の人員が不足している場合、稀に入社2年目で出場することも。本人は誇りに思っているが、高圧活線作業の認定や中型自動車免許はなく、実際の現場で作業はできない。)

現場第一主義(笑)の配電では、一生に一度は出場するように求められるが、中には二度・三度と回ってくる人もいる。

(幸い、現場から逃げ続けた私は、出場した経験がない。仮に選手に選ばれていたとすれば、その瞬間に自決していたことであろう。)

主な競技内容としては、研修センターに設置された模擬配電線にて、高圧線の断線復旧・柱上変圧器の吊替作業・CF仮バイパス作業等。

その年によって施工条件は変わるものの、精々がアルミ線120sqの2条断線や、20kVA以下の低容量変圧器故障等の軽作業。

(アルミ線240sq断線・30kVA以上の高容量変圧器故障・電柱折損のような重課題は、まず出ない。)

何故なら、電力社員は誰一人として建柱車を運転・操作できず、電柱を建てることができないから。

(電力会社を辞めた理由㉔電力会社を辞めた理由㉝を参照のこと。太線・重量物のノウハウもなく、取扱できません。)

想像の通り、真の技術者であった団塊の世代が引退し、電力直営の技能は下がる一方。

(電力学園出身の、中卒。頭は悪いが、手先は器用。酒の飲み方は常軌を逸しているが、僅かながら人格者もいた。)

昇進の見込みはなく、完全にやる気をなくした40代~50代。

就職氷河期を直撃し、圧倒的に不足する30代。

ゆとり教育全盛で、現実主義の20代。

誰も教えられず、誰も学ぶことができない。

八方塞がりの、尻すぼみ。

(OJTが中心で、ぬるま湯の現場頼み。地方電力の遅れた研修制度に、大きな問題があると考える。)

そもそもが、関西電力のように優秀な直営施工班を抱えるわけでもなく。

他電力のように、設計・施工・保守を子会社に任せる、分業すらも選ばない。

とにかくやることが中途半端で、目指している未来が不透明。

こんな状況では、漠然とした将来に不安を覚えた、若手の流出が食い止められるはずがない。

(電力会社を辞めた理由㊳を参照のこと。電力社員ですらこの有様で、外線施工者は目も当てられない。)

他社でも通用する、実力や常識のある者から順に辞めている現実。

徐々にほつれた始めた電力業界が崩壊するのは、既に時間の問題だよ。



ゲスの極み配電

上記の通り、現場では何の役にも立たない配電工事安全技能大会。

その中でも、極々稀に変わり種の仮設工事が実施されることがあるが、これこそ本当に時間の無駄。

復旧資材の不足を想定した、ブリタニアジョイント。

電柱頂部折損を想定した、アングル継柱による柱長延長。

山間部での昇柱困難を想定した、ロープ・竹による高圧線の地上高確保。

そのいずれも、実際の現場で日の目を見ることはない。

(山間部で資材が不足している時には、低圧引込線に用いるDV電線にて高圧線を接続したことも。通常は有り得ない施工方法だが、常時の負荷電流が極端に少なかったことが前提のレアケース。)

こんな無駄なことをするために、大幅に日常業務の時間を削り、1ヶ月~2ヶ月もの長期訓練に勤しむ若手社員。

(現場の人員が不足するが、周りが本気を出してリカバリー。それで問題なくカバーできるのだから、常に本気を出していない中堅社員は、過剰な人員であることの証明。)

その名称にある安全とは名ばかりで、後から取って付けただけの建前。

(その昔は、配電工事技能大会や技能競技会と呼ばれており、純粋に工事技能の速さだけを競っていた。)

例えば、柱上から工具・資材の落下があれば、間違いなく最下位が決定。

更に嫌らしいことに、あらかじめ支給される高圧絶縁電線に、電工ナイフによる切込みが入れてある。

これを見逃し、該当箇所を切断しないまま断線復旧を行うと、後に高所作業車でチェックされて減点。

このように、採点ルールは年々複雑化し、今となってはお客さま対応のスキルまで評価の対象に。

よって、実際に最速で作業を終えたとしても、審査員による物言いで最優秀賞を取り逃した事業所もある。

(お客さまへの工事内容の説明に不備があれば、減点。サービス業かな?)

何故なら採点を担うのは、各支店・支社・営業所の運営担当。

(外線施工者の、発注・検査・竣工を担う部署。実質的に、副課長にはなれない万年平社員の掃き溜めとなっている。)

電力会社を辞めた理由㉓でも多少紹介した通り、電気工事施工管理技士の国家資格を持たない、無資格の自称プロ。

そんな彼らは、自分が所属する事業所を贔屓するため、あれよこれよと他事業所へ妨害工作。

「○○支店の奴らが、工事KYの時間を短縮するため、事前にKYシートを準備していやがった。わしが運営本部にチクリを入れてやったおかげで、うちらの順位が繰り上がったわ!」

激励会(祝勝会)で自慢げに語る、運営担当。

これに対し、宴会場では拍手喝采と、止まぬ指笛。

これが、配電の大切にしているチームワーク。

他を蹴落としてでも生き残るための、生存競争。

性根が腐っている。

 

以上、電力会社を辞めた理由(62)についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由(63)にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。