電気主任技術者①

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どうも、しそです。

今回は、電気主任技術者についてご紹介します。

(エネルギー管理士の続編です。)




電気主任技術者とは

経済産業省主管による国家資格であり、主に高圧6.6kV以上となる事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督を行うため、免状の交付を受けている者を選任しなければならないと定められている必置資格のことです。

電気主任技術者制度の基となる電気事業法の目的は、電気事業の運営を適正かつ合理的ならしめることによって、電気の使用者の利益を保護し、及び電気事業の健全な発達を図るとともに、電気工作物の工事、維持及び運用を規制することによって、公共の安全を確保し、及び環境の保全を図ることです。

エネルギー管理士(エネ管)同様、事業を行う際にその企業や事業所に、資格保持者を必ず一人置かなければなりません。

(実務を考えると、代務者と呼ばれる有資格者の見習いが現場に一人以上居ることが理想。つまり、俺。)

事業場の規模(電圧区分・出力区分)ごとに、第一種(すべて)・第二種(170[kV]未満)・第三種(50[kV]未満、出力5[kW]以上の発電所を除く)と分かれています。

(電験●種と、略称で呼ばれることが多い。当然ながら、上位の有資格者に対しては羨望の眼差し。)




取得の方法

試験取得及び認定取得の二通りがあります。

試験取得の場合は、毎年5月下旬~6月中旬までに、受験願書申込みまたはインターネット申込みを行い、8月最終週または9月第一週の土曜日(一種・二種)及び日曜日(三種)に試験が実施されます。

(電験三種の受験者は、土曜日も仕事の人が多いのだろうか。役所による配慮。)

受験手数料は、非課税で12,400円(一種・二種)及び4,850円(三種)です。

(インターネット申込みの価格。郵送申込みは割高のため、割愛。推奨しない。)

試験の方法は、マークシートによる記述方式(一種一次・二種一次・三種)で、学歴・実務経験・他の資格の取得状況は一切関係がなく、どなたでも受験が可能です。

理論・電力・機械・法規の4科目がありますが、試験科目の免除制度を活用することで、科目の初年度合格を基準に3年間の保留となります。

(4年目より、初年度合格分が失効しますので、必ず3年以内に4科目に合格しなければなりません。)

一種及び二種の場合は更に二次試験があり、11月下旬の日曜日に試験が実施されます。

(一次試験と異なり、何故か日曜日。前日の土曜日に、一夜漬けする機会を与えてくれているのだろうか。)

マークシートを用いない記述方式で、頑張れば何となく解けそうな電力・管理科目とはうってかわって、高卒キラーの機械・制御科目。

(求められる数学のレベルが、ここに来てグンと上がる。数Ⅰ・数Ⅱ・数Aしか分からない工業高校卒にとって、最難関の壁。)

認定取得の場合は、学歴や取得している下位資格ごとに所定の実務経験が必要となり、最寄りの経済産業省の産業保安監督部電力安全課への免状交付申請が必要となります。

(学歴要件である大学・高専・工業高校での取得単位や、実務経験要件である工事・点検に関するエビデンスの提出・説明がかなりシビア。最寄り以外の監督部にも提出できるが、余所者には厳しいと聞く。)

免状交付申請手数料は、非課税で6,600円です。

筆記試験はありませんが、提出書類の中でも肝となる、実務経歴証明書の内容を審査するための事前面談が複数回あります。

(持参した単線結線図や保安規程に基づき技量判断が行われるため、いい加減な回答や虚偽の報告を行うと追い払われ、出直しとなります。)

また、事業場の代表者の証明印(通常は社長印)が必要となるため、既に退職している場合はかなり不利です。

(転職を目的に、退職寸前に取得するのも非推奨。十中八九、現場から嫌がらせを受けます。)

取得の難易度

試験年度にもよりますが、合格率は概ね10%未満と恐ろしく低いです。

(最下位となる電験三種でも、試験制度の改定前は全6科目&科目合格なしと鬼畜。現場のおじさん達はその頃のイメージが強く、三種持ちでも神扱いされることが多い。)

一般的には、

【←易】三種試験>二種一次試験>一種一次試験>二種二次試験>一種二次試験【難→】

と言われています。

(当てずっぽうでも点が取れるマークシートと異なり、ガチの計算力や実務経験が問われる記述式。生半可な勉強では、到底合格できない。)

工学系の知識があり、特に電気分野について自信がある方でも試験取得は困難です。

このため、試験取得の方が社会的に評価を受けやすいですが、認定取得であっても一応は有資格者。

同じ内容の職責を任されますので、社内での昇進や転職活動には同列として有利に働きます。

(資格を取って、選任されてからがスタート。当然ながら、常に試験合格相当の知識が求められます。)

しかしながら、電験三種は圧倒的に試験合格者が多い(参考資料:P.22)ため、俗に言う「三種ぐらいは試験で取った方が良い」は正論と思います。

(事実、二種以上はその難易度と需要の少なさもあってか、認定取得が多数派。)

外部委託承認と呼ばれる、サラリーマンの電気主任技術者(●●電気保安協会等)や、自営の電気管理技術者(●●電気管理技術者協会等)でも、その傾向は顕著。

まともな電気屋として生きていくのであれば、少なくとも電験三種試験合格レベルの知識は必要となります。

取得に関する裏技

実務経験を満たしている場合、圧倒的に認定取得が楽です。

とは言うものの、低学歴にとってはその前段となる条件を満たすことすらそれなりに難しい。

電験一種は、50kV以上5年の実務経験かつ電気科大卒。または、電験二種取得後50kV以上5年の実務経験。

電験二種は、10kV以上3年の実務経験かつ電気科大卒。または、10kV以上5年の実務経験かつ電気科高専卒。または、電験三種取得後10kV以上5年の実務経験。

電験三種は、500V以上1年の実務経験かつ電気科大卒。または、500V以上2年の実務経験かつ電気科高専卒。または、500V以上3年の実務経験かつ電気科工業高校卒。

(それぞれ、指定校入学以前の実務経験の1/2を合算することができるが、一旦就労した後に入学する人は非常に稀。)

電力会社の標準電圧(参考資料:P.4、公称電圧とも言う)を考えると、電験一種が必要な現場は500kV・275kV、電験二種が必要な現場は154kV・77kV・66kV、電験三種が必要な現場は33kV・22kV・6.6kVとなることが多いです。

また、大卒であっても卒業に必要な単位と電験認定に必要な単位は異なるため、油断して単位不足となって、電験三種から取得する羽目になるケースが非常に多いです。

(将来、電気主任技術者となることを見越した学生は少ない。)

反面、高専や工業高校であれば、学校が指定した通りの授業を履修するため、単位不足となることは殆どありません。

このことからも、電気科高専卒のコストパフォーマンスが非常に高いことが見て取れます。

(電気工学を志す中学生には、是非おすすめしたい道。大学編入による学歴ロンダリングも容易で、トータルの学費も安上がり。)

認定取得の場合に注意するポイントとしては、「上位資格者の指導の下に実務経験を積んだ実務経験」が大前提と言うこと。

例えば、33kV・22kV受電である事業所の電気主任技術者が三種で選任されており、10kV以上3年または5年の実務経験を持つ者が二種の認定取得を希望しても、担当官はそれを実務経験としては認めない。

(法律の条文にはない、現場独自の解釈。訴えたら勝てるかも知れないが、穏便に済ませたいところ。喧嘩しても良い相手は、電力会社だけ。)

就活・転職時点では、上司・先輩の持つ資格までは分からないことが多いため、ただただ優秀であることを願うばかりである。

少々長くなったので、一旦この辺で。

次回に、続きます。

 

以上、電気主任技術者①についてご紹介しました。

電気主任技術者②にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。