電力会社を辞めた理由(58)

どうも、しそです。

今回は、電力会社を辞めた理由(58)についてご紹介します。

(電力会社を辞めた理由(57)の続編です。)



内緒のサービスランク

電力会社の送配電部門には、新電力に対して中立性・公平性を保つため、徹底した情報遮断が求められます。

当然ながら、同じ企業体の小売部門(営業)であっても、その対象から逃れることは不可能。

これまでの電気事業者と新参者を平等に取り扱うため、社内での書類のやり取りはおろか、ちょっとした言動・行動についても厳しく制限されます。

なんてね。

もちろん建前で、全部が嘘。

災害等による停電復旧に際しても、その順番に不利・他意はないと電力会社は称するが、当然ながら自社顧客を優先。

(基本的には契約電力の通り、高圧大口⇛高圧小口⇛水槽・人工呼吸器低圧⇛その他低圧の順に復旧。)

平素は他社顧客を黒塗りとした配電線系統図を営業部門に預けてあるが、緊急時は現状レベルの顧客対応(サービス低下の防止)のため無修正版を回付。

(そもそも、契約を廃止するタイミングで、単線結線図や負荷設備情報等の必要な情報を手元に保管。1年後の元サヤを期待し、全ての情報は筒抜け。)

その気になれば、送配電部門の担当者から契約電力[kW]を聞き取りするなど、造作もないこと。

更に言うと、その配電線系統図の元となる電柱番号は、管理区と呼ばれる4桁の数字で管理されている。

管理区はそれぞれ、A・B・Cと呼ばれるサービスランクにて、優劣を差別されている。

(概ね、都心・構外・山間部の意。)

上記の通り、公には廃止されたことになっているが、今もなお根強く残る現場の意識。

当然、コストを欠けて保守すべきは、街中の需要地。

費用対効果。

これ、商売の基本なり。



建前だけの情報遮断

高圧・低圧お客さまを管轄とする、営業部門(営業担当・お客さまサービス)。

これらの小売部門は配電部門と同じ事業所内に勤務するが、それぞれが極端に狭い支店・支社・営業所に詰め込まれ、心ならずも隣り合う課。

(電力会社を辞めた理由(54)を参照のこと。名実ともにチキンばかりを集めた、ブロイラー養鶏場。ちなみに送電部門は、極めて快適な電力部勤務。)

高さ1,800mmの衝立(パーティション)に仕切られただけの、極めて簡素な間仕切り。

(長身であるバスケットマンの頭上に配慮し、運用上常開となっている扉の高さは、2,100mmと歪。)

壁は薄く、誰の声でもよく通り、そもそもがルールを無視して従業員同士が行き交う現場。

(配電⇛営業は侵略可で、営業⇛配電は侵略不可のルール。プライドの高い配電マンにとって、申込の都度に営業様に窓口まで呼び出されることは敵わず。)

そして、自社にとって有利となる情報は、ここぞとばかりに送配電部門に横流し。

(建物の新増設に伴う事前の供給相談、契約離脱に伴うお客さま番号の変更等。)

送配電部門としても、仕事の効率や会社としての利益が最優先。

その行為が電力社員として当然であると、我が物顔で営業部門すら掌握するが、前述の通り離脱した顧客に対しては冷徹。

(全国展開を行う、チェーン店に多い。具体例は、ファミレス・ドラッグストア・コンビニエンスストア。私的利用を避けるよう矯正されるが、不買運動は明らかなルール違反。)

投資・金儲けばかりに気を取られ、まともに電気事業をやるつもりのない新電力。

(出力の制御・抑制無視。夜間・休日の電気主任技術者対応拒否。申請以上の太陽光パネル過積載。旨味のない案件は、既存の電力会社へと放り投げ。)

電気事業を甘く見た結果、早々にビジネスを放棄する新電力。

(撤退・倒産のニュースがちらほら。業務改善勧告や、赤字の計上も目立つ。)

インフラとしての自覚がない彼らのお蔭で、今もなお電力会社の私腹は肥える一方。

最近では、新設時点で旧一般電気事業者と契約しない需要家も出始めており、その場合は配電受付担当が申込処理。

(配電部門の仕事は増えるが、人は増えない。一方、営業担当は暇となるが、人は減らない。それでも、年収水準は同等以上。)

また、機密情報が満載の書類は、施錠されたキャビネットにて管理・運用するルールとなっているものの、その存在すら知らない社員が大多数。

(個人の袖机に剥き出し・無造作に置かれ、とても整理・整頓されているとは言えない状況。)

それなりに社会的地位のある企業であれば、普通は書類ごとに(極秘)・(秘)・(社外秘)等の機密区分が設定されるが、電力会社においてはそのような決まりは当然ない。

(電力会社を辞めた理由⑯を参照のこと。保修車のボンネットや高所作業車の側面扉より落下する、機密書類・身分証。)

紙・電話・FAXが現役の電力関連産業にとって、情報管理の甘さは今後も変わることのない真相。

(電力会社を辞めた理由①電力会社を辞めた理由⑱電力会社を辞めた理由⑳電力会社を辞めた理由㊽電力会社を辞めた理由(53)を参照のこと。業界の闇、不治の病。)

故障伝票を個人スマホで撮影し、課内LINEグループで回すような、危機管理意識の欠けた副課長以下の現場組織。

会社の基本ルールどころか、一社会人としての一般常識すらも欠落。

(先輩を敬え。絶対に遅刻するな。人より先に帰るな。飲み会には必ず参加しろ。凝り固まった概念で、理論武装。)

そんな横着ばかりする馬鹿者どもに、社会の根幹となるインフラを守る資格なぞ、万に一つなし。

許されるはずがないよね。

 

以上、電力会社を辞めた理由(58)についてご紹介しました。

電力会社を辞めた理由(59)にて、引き続きまとめていきたいと思います。

それでは、また。